2017.11.06

DeNAの若手が「日本シリーズ学校」で
ソフトバンクから学んだこと

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by(C)YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

 2017年の日本シリーズは劇的な幕切れとなった。ヤフオクドームにつめかけた大観衆が見守る中、ソフトバンクの工藤公康監督は7回宙を舞った。

 敗れたDeNAの選手たちが目の前で胴上げを目撃するのは、2014年9月26日以来だ。3年前、リーグ3連覇を決めた巨人の選手たちは、横浜スタジアムのマウンド付近で原辰徳監督(当時)を高々と胴上げした。歓喜と屈辱が交差するシーン。そのとき、祝福の輪を見つめるDeNAナインには悔しげな表情をする者もいたが、それよりも早々にバックヤードに姿を消すか、呆然とした様子の選手が大半だった。

日本シリーズでソフトバンクに敗れ、試合後ファンにあいさつをするベイスターズナイン だが今回、選手たちの姿はまったく違った。悔し涙をぬぐい、闘争心を失わぬ険しい表情で日本一の胴上げを目に焼き付けるように見つめていた。そこにはまるで「次こそは俺たちが……」という情念のこもったような雄々しさが感じられた。

 3連敗から2連勝し、奇跡の逆転日本一を予感させながら、あと一歩及ばず。敗軍の将であるラミレス監督は、いつもと変わらぬ冷静な面持ちで日本シリーズを振り返った。

「こういう形で負けはしましたが、負けではなく1年を通して得るものが多かった。堂々とメインのドアから入って、入ってきたドアから出ていけばいい。下を向く必要はないし、選手たちを誇りに思います」

 監督として初めて挑んだ日本シリーズで学んだこととは何だろうか。

「人間なのでミスはつきものですが、何事も甘く見てはいけない。すべてのプレーに対し気を抜いてはいけないということをしっかりと学べたと思います」