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投げた瞬間「あっ、右腕がとれた!」。
森慎二が振り返る、悪夢の脱臼

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Thomas Anderson/アフロ

シリーズ「もう一度投げたかった」──森慎二(前編

 2002年、2003年と2年連続で最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した西武ライオンズの快速リリーフ投手は、2005年オフにポスティング制度を使ってタンパベイ・デビルレイズ移籍を果たした。だが、シーズン開幕直前、投手生命を絶たれるほどの大ケガに見舞われてしまった......。右肩脱臼で全治1年──。メジャーリーグが夢と消えた瞬間、森慎二は何を思ったのか?

右肩を脱臼した直後、激痛にうずくまる森慎二右肩を脱臼した直後、激痛にうずくまる森慎二

超合金ロボットの部品が壊れるみたいに......

──2006年、森慎二さんはメジャーリーグでプレーするためにタンパベイ・デビルレイズ(現レイズ)と契約し、アメリカに渡りました。当時、31歳。日本のプロ野球で9年間の実績を残し、満を持してポスティング制度でのメジャー移籍でした。いちばん脂が乗り切った時期でしたね。

「アメリカで野球をすることについて、気になるところが全然なかったわけではありませんが、ほとんどはクリアできると思っていました」

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