韓国、キューバの凋落と意外な新興国。
WBCに見る世界の野球勢力図 (4ページ目)
オランダはカリブ海アンティル諸島にルーツをもつメジャーリーガーを揃え、2大会連続決勝ラウンドに進むなど、今や世界の強豪チームとなった。この国の本質はカリビアンベースボールであるが、カリブ出身者がアメリカでのキャリア後、本国でプレーし、リーグのレベルアップに貢献。そしてそのリーグで育った若手がアメリカのプロリーグに行くという新しい育成システムを確立させつつある。
最後に日本はどうか。前回に続いて準決勝で敗退となったが、優勝したアメリカと互角の戦いを演じるなど、"日本野球の底力"を存分に見せてくれた。当然、各国のレベルが上がり、今後はより厳しい戦いになるのは明白な事実である。しかし、ほぼ"国内組"の編成ではあったが、スモールベースボールを基盤とした日本野球の層の厚さは、メジャーリーガーでメンバーを固めた強豪国相手にも十分戦えることを示した。
振り返れば、第1回から4大会続けて決勝ラウンドに進出しているのは日本だけである。準決勝の壁は大会ごとに厚みを増しているが、そのなかで第2回大会以来の決勝進出を果たすことができれば、日本は次のステージに立つことができるのではないだろうか。
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