もう弱投とは言わせない。ヤクルト投手陣が誓う12球団ワースト返上 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

石川雅規(20試合/8勝8敗/防御率4.47/QS率50%)

 ヤクルト投手陣のリーダーに「昨年の反省をどう生かすのか」と質問すると、引き締まった表情で、熱く語ってくれた。

「まず、どの球場でも結果を出せるようにしたいですよね。昨年は本拠地で強く(7勝2敗。うち1勝は松山での主催試合)、ビジターで弱かった(1勝6敗)。ビジターについては、負けが続くことでやっぱり意識してしまいました。それに昨年はケガで2カ月ほどチームを離れてしまった。ふくらはぎの肉離れは予想外のことで、全力のなかでやってしまったケガですが、やっぱりプロとしてはダメなことなので......。そうしたことが起こらないように、オフのトレーニングをいつも以上にしっかりやりました」

 ヤクルトの最大の課題は投手陣であり、それは石川も十分理解している。」

「先発陣が結果を示すしかありませんよね。今は各球団ともリリーフ陣が強いので、先発の出来、不出来が勝敗に大きく影響してきます。ウチは先発陣が試合をつくれば、リリーフには秋吉(亮)たちがいるので勝負できる。先発陣がQSを取るしかない。僕自身、昨年のQS率は50%とプロとして恥ずかしい数字でした。今年は60~70%はいきたいですし、プロである以上は100%を目指したい」

 現時点で先発ローテーションは、石川と小川は確定。残り4枠を新外国人のオーレンドルフ、館山、山中、村中、石山、原で争っている。

「ひとりひとりが目の色を変えて、しんどいところからのあと一歩とか、その積み重ねが大事だと思います。今年のキャンプにピッチャーを多く連れていったのは、投手陣をしっかりさせたいからですよね。競争意識を内に秘めるのもいいのですが、もっとガツガツと表に出してもいいかなと。やっぱり、この世界は結果を出した者が勝ちなんで......。実績や年数でメシが食える世界ではないですから。監督から名前を出してもらえるのは嬉しいですが、信頼を取り戻す結果を出さないといけない。コンディションさえ整えば、まだやれる自信はあります」

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