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全治1年からの帰還。
DeNA山崎憲晴ロングインタビューby村瀬秀信

  • 村瀬秀信●取材・文 text by Murase Hidenobu
  • 小池義弘●撮影 photo by Koike Yoshihiro

 2017年、沖縄のグラウンドに、昨年のDeNAベイスターズに欠けていた背番号0が戻ってきた。

 山崎憲晴。

 内野4つのポジションを"ただ守る"だけではなく、"高いレベルで守る"ことを己の使命とするミスターユーティリティ。「勘違いしてなりきれるのが僕のいいところ」という利便性は内野手だけにとどまらず、万が一の保険ではじめた捕手業さえも、"ただ受ければいい"だけでは納得できずに配球面まで追い求めてしまう職人気質。そして、グラウンドを出てまでも延々と野球の話が終わらない「"25時間"野球でまわっている」という永遠の野球少年。

1年間のブランクを経て憲晴が帰ってきた1年間のブランクを経て憲晴が帰ってきた

 そんな彼が、昨春のキャンプで左足の靭帯損傷という大ケガを負い、1年間を棒に振った。復帰したとしても恐怖心が残るという膝のケガだが、今季ショート、セカンド、サード、ファーストと各ポジションで精力的にノックを受ける憲晴(のりはる)からはそれを微塵も感じさせない。

「みんな復帰後は怖い怖いと言うんですけど、僕、それが全然ないんですよ。復帰するまでに無茶しなかったからか、細かい動きもケガ前と同じように完璧にできているし、それが不思議で。ただ、今はグラウンドに立ってプレーできるだけでも幸せなんですよね。改めて野球が好きだなぁと」

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