栗山監督が秘める構想。「大谷翔平が143試合、打者で出たらどうか」

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Kyodo News

栗山英樹監督インタビュー(中編)

 日本一連覇に向け動き出した北海道日本ハムファイターズ。指揮官である栗山英樹監督に「連覇の条件」を問うと、「思い切った手を打つこと」を第一に挙げた。栗山監督が目指す2017年の戦いとは? また、右足首痛で調整が遅れている大谷翔平の起用法についても語った。
(前編はこちらから>>)

右足首の故障によりキャンプでは別メニューの調整が続いている大谷翔平右足首の故障によりキャンプでは別メニューの調整が続いている大谷翔平── ショートの中島卓也選手は、今のファイターズでは誰よりも代わりのきかない存在だと思うのですが、その中島選手に"刺客"をぶつけるというのは......。

「まず、早稲田大学から来たルーキーの石井一成がいるでしょ。石井はショートを守れると聞いているし、あとはコンちゃんね」

── えっ、近藤選手ですか?

「コンちゃん(近藤健介)のことは思い切っていろんなポジションで使おうと思ってる。仕掛けるよ、近藤の内野手転向。サードに限らず、ショートでもセカンドでも、コンちゃん自身が自分のバッティングを活かすために、生きる道を探さないとね。そうすれば、(田中)賢介にしてもタクにしても、ライバルが生まれてくる。

 ぼくにできるのは彼らを安心させないということだけ。内野も外野もできる(杉谷)拳士の存在があればウチの野手は安心できないし、斎藤佑樹にしても、なぜこっちが背番号1に変えたのかを考えてほしい。佑樹にはプロ野球の世界で果たさなければならない使命がある。1番には、そのミッションを果たせというメッセージを込めたつもりなんだ。そういうことを含めて、こちらにはまだいくらでも打つ手はあるよ。(大谷)翔平に関しては、今は開幕に間に合うと信じて進んでるし、万全の状態なら、まだこんな起用法があったのかってビックリさせるようなことを考えてるしね(笑)」

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