まだ潜在能力の3割。
広島・アドゥワ誠は「体重100kgに増やす」 (4ページ目)
ダルビッシュの高校時代の体重は83 kgで、アドゥワとほぼ同じだった。しかし、ファイターズ在籍中の2010年オフから肉体改造をはじめ、メジャーリーグでも通用する100 kgの体を作りあげた。筋肉だけをつけて体重を増やすことは簡単ではない。自身のブログで「吐きそうなくらい。毎日が体調不良だった」と明かしたこともある。
しかしプロ野球に入れば、本人の取り組み方次第で、それは可能だと佐野氏は言う。
「高校時代は授業もあって、練習時間は限られていたでしょうが、プロ野球選手になれば24時間、自分のために使うことができる。食事も、睡眠の部分でも、これまでより確実によくなる。プロの環境で鍛えれば体はもっと大きくなるし、全体的なバランスもよくなるでしょう。
自分がいいと思うトレーニングがあればどんどん取り入れて、吸収できるものは全部自分のなかに入れて、スケールを大きくしてほしい。自分と似ていると思うピッチャー、たとえば阪神の藤浪に似ていると思えば、そのピッチングフォームや動きを真似てみることも大切です。将来的には、もっとストレートの球速を伸ばして、パワーピッチャーになってほしいですね」
かつて日本プロ野球界には「190cmを超える大型投手は大成しない」というジンクスがあった。しかし今では、ダルビッシュ、大谷翔平、藤浪晋太郎など、お手本になるピッチャーがたくさんいる。数年後には、彼に似たタイプの選手が「〇〇のアドゥワ」と呼ばれるようになっているかもしれない。
プロ野球愛媛県人会に招かれたアドゥワ誠(右上)
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