鉄平の激白「すべてを失った2011年。それでも悔いはない」 (5ページ目)

  • スポルティーバ●文・写真 text&photo by Sportiva

―― 子どもたちにどんなことを教えていきたいですか。

「野球というスポーツは練習をやればやるほどうまくなるよ、ということです。友だちと遊びたいとか、ゲームをしたいとか、いろんな欲求があると思うんですが、その時間を少しだけ野球に捧げてほしいなと……。最初はキツイかもしれないけど、それが当たり前になると実力がついてきて、もっと野球が面白くなる。特に、小学生や中学生のときはすごい速さで上達します。そこに関しては、信じてほしいと思います」

―― プロの指導者として、もう一度ユニフォームを着たいという思いは?

「あります。もちろん、自分がやりたいと思っても簡単にできることではありませんが、準備だけはしっかりしていきたいですね。幸い、ジュニアのコーチは月に8日間も休みがもらえるんです。これまでは打撃を磨くことに時間を割いてきましたが、これからはひとりの社会人としてスキルを磨いていきたいですね」

―― 最後に、プロ野球人生のなかでやり残したことはありますか?

「現役最後の頃はケガばかりで不本意でしたが、野球はやりきりました。もし野球に未練があったら、独立リーグや社会人で続ける道を探したと思うのですが、それはなかった。ただ、やっているときは本当にしんどかったですよ。特に楽天に移籍して、試合に出るようになって、首位打者にもなった。無意識のうちに『やらなきゃいけない』というプレッシャーを感じていたのでしょうね。今になって思うと、もう少し楽な考え方でよかったなと思いますが、それは後輩たちにしっかり伝えたいと思います」

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