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山田哲人と杉村コーチの師弟コンビが目指す「とんでもない目標」 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Kopike Yoshihiro

 山田のティーバッティングを見ていると、「機械のようだな」と感じることがある。事実、チームメイトの畠山和洋は「山田のティーはマシンみたいですよね。自分の形がしっかりできているので、反復練習をするだけでいいんです」と話していた。その印象を杉村コーチに話すと、「山田には機械のようになれと言っていますよ」と教えてくれた。

「ゴルフボールの飛び具合をテストする機械がありますよね。あれって、スイングが本当に正確なんですよ。あの機械のように正確なスイングに近づけようと。そうなればバットの角度、軌道が安定して大きく崩れることはない。とはいっても、山田は人間なんでね。機械のように1ミリのズレもなくすのは不可能。それに驚くように打ち始めたり、急に打てなくなったり(笑)。ハラハラドキドキさせるところがあるけど、人間味があっていいんじゃないかな」

 現在、キャンプは中盤に差しかかっているが、まだふたりがティーバッティングを始める気配はない。

「ティーを始めるのは最終クールからでいいと思っています。もう2年も結果を出して、コツもつかんでいるだろうし。スイングスピードも速くなり、芯で捉える精度も上がった。それに選球眼もいい。大打者の条件が揃ってきたよね。なにより山田は偉ぶらず謙虚な性格なので、そうは崩れないですよ。去年は日本シリーズやプレミア12やらで、11月の終わりまで野球をやっていたでしょ。なので『オフにはとにかく休め』と言いました。特に去年は盗塁もしたから若いといっても疲れはたまっているはずなんですよ。オレでもオフに腰を痛めたくらいだからね。でも、ウエイトトレーニングをやっていたようで、キャンプで見たらちょっと大きくなってたね」(杉村コーチ)

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