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山田哲人と杉村コーチの師弟コンビが目指す「とんでもない目標」 (5ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Kopike Yoshihiro

 そして杉村コーチに、「今年は3年間つきっきりで練習しようと約束した最終年です。コーチとして何を手伝っていきたいと考えていますか」と聞くと、こんな答えが返ってきた。

「オレの仕事は山田に気持ちよく野球をしてもらうことです。シーズンは長いので、つらい時期もきっとある。そこをフォローしていきたいよね」

 ヤクルト時代に杉村コーチと汗を流し、シーズン200安打や首位打者を獲得した現シアトル・マリナーズの青木宣親はこう語る。

「僕もスギさんとティーはやったけど、(山田のように)多くの種類はやってないんだよね。プロのコーチには、ああだこうだ理論を言う人が多いけど、それが当てはまらないことだってあるじゃないですか。選手にとってなにが大事なのかって、スギさんはずっと付き合ってくれていたんです。僕が打てないときには『オレは明日休みだけど、練習しようか』って。そう言って、ボールを投げてくれるんですよ。ティーのことがいろいろ言われていますけど、プロの世界ってやっぱり毎日、同じ状態でやることはできません。体もメンタルも不安定になってくるのが自分でもわかるときがあるんです。そういうときに、方向性を正しくサポートしてくれるのがスギさんなんですよ」

 ヤクルトが連覇を果たすためには、山田のさらなる成長は欠かせない。山田と杉村コーチは常に明確な目標を立て練習を重ねてきたが、今年はどうなのか。

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