2016.02.16

「疲れるとセカンドゴロ」の克服へ。日本ハム・中島卓也の肉体改造

  • 田澤健一郎●文 text by Tazawa Kenichiro
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

 ティーバッティング、フリーバッティング、そして居残りの特打。どの打撃練習でも左打席から放たれる打球は、すべてセンターから左方向。北海道日本ハムファイターズ中島卓也が引っ張った打球は1球もなかった。そのストイックな姿は、少々怖いくらいだ。

昨シーズン、パ・リーグの盗塁王に輝いた中島卓也

 プロ入り8年目の25歳。一軍デビューは3年目の2011年、8試合の出場でわずか1打席だったが、そこからコツコツと実績を積み上げ、昨年はついに全試合出場を果たした。「2番・遊撃手」のレギュラーをがっちりと掴み、自身初タイトルとなる盗塁王も獲得。チームにとって欠くことのできない存在になっている。

 昨年まで509試合に出場し本塁打はいまだゼロ。しかし、昨シーズンは両リーグ最多のファウル数を誇り、追い込まれても簡単に凡退しない粘りのバッティングは相手投手の脅威となった。

 そしてもうひとつの武器である守備も軽快かつ堅実。ただし、派手さはない。キャンプで同じくショートを守る2年目の太田賢吾が、186センチの長身を生かしたダイナミックな守備をしているだけに、その姿は対照的だ。しかし、内野守備走塁を担当する白井一幸コーチは中島の守備について、こう絶賛する。

「中島は典型的なゲームプレーヤー。正直、練習では見栄えがしないけど、本番は違う。ゲームになったら我々がいちばん望むプレーをしてくれるんだよ」

 ファインプレーをファインプレーに見せず、さも当然のように打球をさばく。首脳陣の信頼は厚い。