平均43.6歳、若きセ・リーグ監督たちは名将になれるのか? (2ページ目)
このときすでにどの監督もある程度の年齢を重ねているが、長嶋氏が最初に監督に就任したのは39歳で、野村氏は35歳、星野氏は40歳、森氏は49歳、山本氏は43歳、若松氏は51歳だった。
特に長嶋氏や野村氏、星野氏は若いうちから経験を積み、そして実績を残し、長く監督としてチームの指揮を執っていた。来季のセ・リーグの監督の中にも、結果を残して長期政権を築く指揮官が出現するかもしれない。
では、彼らはどんな野球を我々に見せてくれるのだろうか。山﨑氏は「若い監督の方が今の時代の野球に適している」と言い、こう続けた。
「コーチ経験もないのに監督は早すぎるという声もあるみたいだけど、若くてもチームをまとめられる器があれば大丈夫ですよ。今の選手たちは野球に対する知識をものすごく持っているから、僕らの現役の頃と違い、上から言われたことに『はい』と黙って従う時代じゃない。そういう意味で、40代の監督たちは"厳しかった時代"と"今の時代"の両方を知っている。世代間のギャップがないというのは大きいと思います」
また、現在は吉本興業の契約社員として野球解説の仕事もこなす石井一久氏も、山﨑氏の意見に賛同する。
「一概に『若い監督は経験がない』と決めつけるのはどうかと思いますね。人を使うという部分ではベテラン監督の方が慣れていると思いますが、若い監督は今の野球界の流れやトレンドを知っている。なにより今と昔では、野球そのものが違っていますからね。ピッチングスタイルやバッティング、それこそボールやバットも違う。今は速い変化球全盛の時代ですので、その対応も必要になってきます。若い監督の方が現場を離れている時間が短い分、そこへの対応はしっかりできると思います」
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