2015.11.13

【トライアウト外伝】流浪の左腕、正田樹がプレーをやめない理由

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Nikkan sports

 正田樹(34歳)が、11月10日に開催された12球団合同トライアウトに参加した。

「初参加が7年前で、今回が3回目。わずかな可能性にかける選手ばかりで、みんながもう一度ユニフォームを着ようと必死。ピリピリした雰囲気は変わらないですが、僕個人としては慣れちゃいました(笑)」

今季、四国独立リーグで7勝3敗、防御率0.74の好成績を残した正田樹

 群馬・桐生一高時代の1999年夏に甲子園優勝投手となった正田は、その年のドラフトで北海道移転前の日本ハムから1位指名を受けて入団した。トレードで移籍していた阪神から戦力外通告を受けたのが2008年。同年のトライアウトでは、日本の球団から声はかからなかったものの、翌シーズンから台湾の興農ブルズ、米国のレッドソックス(マイナー契約)に所属(10年オフに2度目のトライアウト受験)。

 11年はBCリーグの新潟アルビレックスに在籍し、オフにヤクルトと契約を交わした。主に中継ぎとして2シーズンを過ごしたが、13年オフに戦力外通告を受けた。

 14年は、再び台湾のLamigoモンキーズと契約するもシーズン開幕直後に戦力外となり、その後、四国アイランドリーグの愛媛マンダリンパイレーツと契約。今季は0.74の防御率を残し、年間MVPにも選出された。

 これまで所属した球団は、日台米で8球団。毎年のように戦力外通告を受け、そのたびに新たな居場所を見つけてきた正田は、前例のない2度目のNPB返り咲きを狙い、今回のトライアウト受験となったわけである。

「そこはもう、ぜひ(NPBを)目指したい。体が動く限りは、野球を続けたい」