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パ・リーグCS展望。カギを握るロッテ涌井秀章の起用法 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 与田剛氏も続く。

「日本ハムは早々とシーズン2位が確定し、ある程度、CSに照準を合わせた戦いができたと思います。逆にロッテは、シーズン終盤までCS進出をかけたギリギリの戦いを強いられました。たしかに、勢いはロッテにあるかもしれませんが、疲労という部分で不安があります。それに涌井もシーズン最後の登板で137球を投げており、どこまで回復しているのか気になるところです。2戦目に投げるのか、それとも3戦目を信じて待機させるのか。いずれにしても、涌井の起用法がファーストステージ最大のポイントになるような気がします」

 伊東勤監督にしてみれば、第1戦を石川歩、2戦目を日本ハム戦2勝(防御率0.59)のチェン・グァンユウに任せて、なんとか3戦目に持ち込みたいところだろう。そうすれば中5日で涌井を先発させることができ、形勢は一気に逆転する。

「ロッテの伊東監督は選手の起用がうまく、選手交代にも迷いがない。3戦目までいけば、捨て身になって戦ってくるでしょうし、もともとロッテはそういう開き直りの強さを持っているチームです」(本間氏)

「日本ハムにしてみれば、大谷のピッチングがすごく大事になってきます。勝つことは大前提として、どれだけロッテ打線を崩せるのか。2戦目以降の戦いも視野に入れたピッチングが求められるでしょうし、実際、それができる投手です。それがうまくいけば日本ハムがあっさり勝つだろうし、逆に苦戦すればロッテが有利になると思います」(与田氏)

 先に2勝を挙げ、王者・ソフトバンクに挑むのは日本ハムか、それともロッテか。まずは10月10日に行なわれる第1戦に注目したい。

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