川端、山田、畠山。史上初の「バラバラ三冠王」を達成した3人の思い

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 2015年のセ・リーグ全日程が終了し、首位打者、本塁打王、打点王の主要打撃3部門のタイトルはヤクルトの3選手が独占した。

首位打者/川端慎吾.336

本塁打王/山田哲人 38本

打点王/畠山和洋 105打点

今季、3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を達成した山田哲人今季、3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を達成した山田哲人

 シーズン195安打を放った川端は年間最多安打のタイトルも受賞。山田も34盗塁をマークし、プロ野球史上初となる「本塁打王&盗塁王」のダブル受賞を飾った。そしてなにより、首位打者、本塁打王、打点王が同じチームでそれぞれ違う選手が獲得するというのも史上初のことだった。

 2番・川端、3番・山田、4番・畠山と続く打順は、それぞれがタイトルを獲得する上で理想的な並びであり、結果、14年ぶりのリーグ優勝の大きな要因となったことは間違いない。中日の大野雄大は3人が並ぶ打線についてこんなことを言っていた。

「他のチームの場合は、4番、5番の前にランナーをためないことを意識して投げていますが、ヤクルトを相手にすると、それが2番からはじまって、3人続くのでとても大変なんです(笑)。山田と川端さんは同じようなイメージです。ホームラン数は全然違いますが、川端選手も長打力があります。畠山さんは、打率はそれほど高くないんですが、甘いところに投げたら簡単にヒットを打たれてしまう」

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