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ベイスターズに来て幸せになった男たち (4ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 そんな長田が真骨頂を見せたのは7月13日の巨人戦、7回二死満塁の場面での登板だった。5-4でDeNAがリードしていたものの、一打逆転のピンチ。バッターは前打席でホームランを打っている村田修一である。この厳しい場面、長田はカウント1ボール2ストライクと追い込むと、最後は144キロのど真ん中のストレートで村田を見逃しの三振に仕留めた。

「ようやく僕が地元だということを知ってくれている人も増えてきたので、もっと声援をお願いしたいですね。今は状況によってあらゆる場面で投げなければいけないし、仕事を与えられているので、とにかくたくさん投げていい成績を残したい。球場の雰囲気は凄くいいですし、今後も気持ち良く抑えられるように頑張りたいですね。まあ、すごくプレッシャーが掛かる場面は足が震えているんですけど(笑)」

 そして忘れてはならないのが、昨シーズン12勝でチームの勝ち頭となり、今年もトップの7勝とチームを牽引する久保康友の存在だろう。ロッテと阪神を経て2013年のオフにFAでDeNAに入団。阪神での最終年は2005年にプロになって以来任されてきた先発ではなく、中継ぎや抑えを経験。そして移籍をすると再び先発に名を連ねDeNAのローテーションの軸として、投手陣再編のキーマンとなった。

 DeNAに来て良かったかと尋ねると、久保は独特の言いまわしで次のように答えた。

「良かったことは全部じゃないですか。ここに来て経験できたことはすべて良いこと。仮に悪いことがあったとしても、僕の人生のプラスにはなるはずですから」

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