ベイスターズに来て幸せになった男たち (2ページ目)
巨人を自由契約となり今シーズン入団したホセ・ロペスは、後半戦に入ってからややバットが湿りがちだが、筒香の後ろを打つ5番打者として15本塁打、40打点を稼ぎチームの勝利に貢献している。巨人時代の安定しなかった起用法からは一転、中畑清監督の信頼のもとクリーンナップを務め、"横浜へ来た喜び"を感じている。
2010年のシーズン途中にソフトバンクから移籍した井手正太郎は、5月14日の中日戦で、ケガで離脱した梶谷に代わって3番ライトで出場すると、初回に逆転につながるツーベースを打ち、5回にはダメ押しのソロホームランで勝利に貢献。持ち前のパンチ力ある打撃を披露した。中畑監督は「カジ(梶谷)に代わって出るヤツは代役なんかじゃないんだよ。ひとりの戦力」と井手を評価すると、さらに同22日の阪神戦ではサヨナラ安打を放ち、勝負強さを見せた。現在はファームで調整中だが、これから厳しい戦いが続くことが予想される中、井手が必要とされる場面は必ず出てくるはずだ。
チームに必要とされるといえば、その喜びを誰よりも強く感じているのが柳田殖生だろう。
「熱狂的なファンの方々に後押ししてもらっているし、必要とされることは本当に幸せなことだと思っています」
柳田は2006年にNOMOベースボールクラブから中日に入団するが、一軍での出場機会に恵まれないまま2013年のシーズン後に戦力外通告を受けてしまう。その後、DeNAに拾われる形で入団し、昨シーズンはキャリアハイとなる74試合に出場。DeNA入団の決め手となった内野ならどこでも守れるユーティリティ性は、チームを縁の下で支える大事な役割を担っている。
「中日にいた時はチャンスが少なかったのですが、ここではいいところで使ってもらえたり、仕事を与えられている。やりがいを感じているし、恩返しという思いもあり、力が発揮できていると感じています」
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