オリックス中島裕之「打率も打点も本塁打も、全部こだわりたい」
3月特集 アスリートの春 ~卒業、そして新天地へ~(1)
昨年12月に3年ぶりの日本球界復帰を果たし、オリックスへの入団を決めた中島裕之。入団会見では森脇浩司監督が「今のチームには上手い選手よりも強い選手が必要だった」と力を込めれば、加藤康幸編成部長も「チームが新しく変わろうとする中で柱となる選手が必要でした」と期待の大きさを口にした。だがその一方で、アメリカでの2年間、一度もメジャーに上がることなく終わった中島に、「本当にやれるのか」といった厳しい声があるのも事実。まもなく開幕するシーズンを前に、中島はどんな思いでいるのか。本人を直撃した。
3年ぶりの日本球界復帰を果たしたオリックス・中島裕之
―― 3年ぶりの日本球界復帰。しかも、オリックスは中島選手の地元である関西のチームです。
「高校を出てからずっと関東にいて、この2年間はアメリカ。久しぶりに腰を落ち着けて関西にいられるので、いろんな意味で楽しみです。ただ、僕はどこに行っても『野球は野球』というタイプなので、関西のチームに入団したからといって特別意識することはないです」
―― 子どもの頃、中島選手は兵庫県の伊丹や宝塚のチームでプレイしていました。オリックについて、何か思い出に残っていることはありますか。
「たしか、小学校6年の時にイチローさんが出てこられたのは覚えているんですけど、それ以外は特に。基本、野球は見るより、する方が好きでした。京セラドームやグリーンスタジアム神戸(現・ほっともっとフィールド神戸)に行ったことはなかったですし。甲子園はありましたけど(笑)。ただ、95年の阪神大震災の年に『がんばろうKOBE』の合言葉のもと快進撃を続け、リーグ優勝したことはよく覚えています」
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