似た者同士!? 元中日・小田幸平が語る「楽天新監督の素顔」

  • 田沢健一郎●文 text by Tazawa Kenichiro
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 今季のプロ野球の新監督の中で、その言動に大きな注目が集まっているのが楽天の大久保博元監督だ。アーリー・ワーク(早朝練習)を導入して西武や楽天の選手を育て上げた手腕が評価される一方、監督就任の声が上がった際にはファンからも賛否両論があったように、何かとグラウンド外の話題が報じられることも多かった。

今季から楽天の指揮を執ることになった大久保博元今季から楽天の指揮を執ることになった大久保博元

 そんな大久保監督の素顔を知るのが、今年1月に現役引退を決断したばかりの元中日・小田幸平氏だ。小田氏は社会人野球の三菱重工神戸から1997年のドラフトで巨人に4位指名を受け入団。高い守備力を買われ1年目から一軍を経験するも、レギュラー獲得はならず、2005年にFAで巨人に入団した野口茂樹の人的補償として中日に移籍。中日では谷繁元信をバックアップする2番手捕手としてチームに貢献し、中日黄金期を陰で支えた。一度もレギュラーをつかむことはできなかったが、貴重な存在として17年間、プロの世界で生き抜いた。

 大久保監督との出会いは、小田氏が巨人に在籍していた頃だという。

「僕が巨人に入った時、既に大久保さんは引退されていたいので、一緒にプレイしたこともないし、特に面識もありませんでした。なのに、ある時、球場へ来た大久保さんに突然『頑張れよ』と声をかけられたんです。大久保さんは現役時代、控え捕手として多くの時間を過ごしてきました。僕もそういうポジションの選手だったから、声をかけてくださったのかなぁと思います。テレビで見ていた人でしたし、自分のことを見てくれていたのが嬉しかった。それからですね、大久保さんが主催するチャリティゴルフに誘っていただいたり、親しくさせてもらっているのは。会えば必ず話をしますよ。無視することは絶対にないです、お互い(笑)」

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