セ・リーグキャンプの見どころは、ベテランたちの復活劇! (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Kyodo News

横浜DeNAベイスターズ(導)

 昨年は9年連続Bクラスと、悲願のクライマックス・シリーズ進出はならなかったが、終盤まで3位争いを演じるなど、今季への手応えを感じたに違いない。

 特に、長らく崩壊状態だった投手陣は、久保康友が12勝、井納翔一が11勝をマーク。また、9勝を挙げたモスコーソ、昨シーズン途中に抑えから先発に転向した山口俊も力を発揮するなど、投手陣は飛躍的な躍進を遂げた。

 ちなみに、今季からベイスターズ選手には、それぞれのスローガン(好きな言葉や座右の銘など)がユニホームにプリントされることになった。ここで何人かの選手のスローガンを紹介したい。

三浦大輔「HIT IT! IF YOU CAN(打てるものなら打ってみろ!)」
筒香嘉智「TAKE EVERY CHANCE ,DROP EVERY FEAR(すべてのチャンスをつかめ、恐怖は捨てろ)」
梶谷隆幸「I CAN DO IT(オレはできる)」

 選手たちもスローガンを思い浮かべながら、彼らのプレイを見るのも楽しいだろう。

東京ヤクルトスワローズ(つばめ改革)

 昨年、リーグトップのチーム打率を誇りながら、最下位に甘んじたヤクルト。その原因は、リードを守りきれない弱体投手陣、球際に弱い守備力だった。だが、このオフ、ロッテの左腕エース・成瀬善久と守備に定評がある日本ハムの大引啓次をFAで獲得。ヤクルトにとっては珍しい大型補強を敢行するなど、最下位脱出への強い意欲を感じるオフとなった。

「これまで石川雅規、小川泰弘のふたりに頼りきりだった先発陣は、実績のある成瀬が加わったことで大きく変わるような気がします。あとは、館山昌平、由規が戻ってきてくれれば、昨年のようなことにはならないと思います。とにかく、キャンプは投手陣の底上げが最重要課題です」

 ヤクルトの昨シーズンのチーム防御率は4.62。これを3点台にするだけでも大きく結果は変わってくるはず。真中満新監督のもと、どのような「つばめ改革」を見せてくれるのか。現役時代はいぶし銀で知られた指揮官の手腕にも注目したい。

 各チームとも“世代交代”という課題を抱える中、元気な姿を見せるベテランたち。キャンプでも若手に負けない動きでチームを盛り上げてくれることだろう。

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