2014.05.10

不敗の男・田中将大を支える「捕手とのコミュニケーション力」

  • photo by Getty Images

エースの響き~ブルペン捕手・中谷仁が見た「超一流の流儀」
田中将大(3)

 こんにちは、中谷仁です。私は今、子どもたちに野球を教えながら、自分自身も勉強の日々を送っています。私は選手、ブルペン捕手として16年間プロの世界に身を置いてきました。阪神、楽天、巨人、さらには2013年のWBCで数多くの超一流と呼ばれるエースたちの球を受け、彼らのすごさを知ることができました。そこで、これまで私が彼らと過ごした貴重な時間を振り返り、彼らの人間性、能力の高さに迫りたいと思います。今回もヤンキースでメジャーのキャリアをスタートさせた田中将大についてお話させていただきます。
(前回の記事はこちら)
メジャーでも連勝記録を続ける田中将大。

 昨年のWBCでは弱気な一面を見せていたマー君ですが、シーズンが始まると一転、粘り強さと気迫あふれる投球で前人未踏の24連勝を達成。チームを初のリーグ優勝、そして日本一へと導きました。その姿は、まさしく日本とエースと呼ぶにふさわしいものでした。これからはヤンキースのエースになってもらいたいと願っています。

 では、マー君がヤンキースのエースになるために必要なものは何か。自分自身のピッチングの精度を上げることはもちろんですが、キャッチャーとの呼吸が大事になってくると思います。私もずっとキャッチャーをやっていたのでわかるのですが、バッテリー間の呼吸は結果に直結します。

 日本ではエースとして君臨していたマー君ですが、メジャーでは1年目の選手にすぎません。何年もメジャーでプレイしているキャッチャーにしてみれば、「まずはストレートで勝負してみろ」となるでしょう。不利なカウントでストレートを要求されることもあると思います。その時にどんなピッチングができるかが重要になってきます。

 マー君は開幕してからここまで(現地時間5月7日現在)6試合に登板し4勝無敗と、最高のスタートを切りました。そして彼の投げる試合を見ていて、マー君の考えをしっかり理解してくれているキャッチャーとコンビを組めているな、と感じました。