2014.04.11

4年ぶり単独首位。オリックス快進撃は「春の椿事」じゃない

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki

4月4日の西武戦では14奪三振で完封勝利を飾ったエース・金子千尋。

 オリックスが見事なスタートダッシュを見せている。開幕シリーズこそ日本ハムに負け越したが、その後は破竹の7連勝を飾るなど、快調に首位を走っている。12試合を消化してすでに完封勝利が3試合あるなど、内容も文句なし。昨年の中軸だった李大浩(イ・デホ)、バルディリスがチームを去り、前評判は決して高くなかったが、それを覆(くつがえ)すみごとな戦いぶりだ。

 もっとも、なかには「今年はやるのでは」とオリックスを高く評価する解説者もいた。金村義明氏もそのひとりだ。

「開幕前からオリックスに注目していました。昨年も防御率はリーグトップだったし、金子千尋、西勇輝と計算できる先発がいる。それに抑えも安定している。このチームの課題は攻撃力だったのですが、外国人ふたりが抜けて、昨年より得点力が下がるのではないかと心配されていました。ところが、そんな不安を吹き飛ばすように打線の調子がいい」

 ホークスから獲得したペーニャが本塁打を量産し(12試合で7本)、けん引役になっている。中軸ふたりの抜けた穴は埋まった形だ。

「ペーニャの活躍は大きいです。ただ、ここまでの戦いを見ると、機動力を使った攻撃が目立っています」

 金村氏は積極的に次の塁を狙う姿勢がチームに浸透していると指摘する。確かに、盗塁数はパ・リーグのトップを切って2ケタ台に乗せた。突出した「走り屋」はいないが、1番のヘルマンをはじめ、ペーニャ以外のほとんどが盗塁を狙える。

「長打に頼るのではなく、1番から9番までしっかりとチャンスメイクができて、確実に1点を取る野球をしています。森脇浩司監督の目指す野球がようやく実践できるようになりました。こうした攻撃を続けることができれば、快進撃は続くと思いますよ」

 機動性のある攻撃に長打力が加わったのだから、好調も当然か。