2014.04.07

A・ジョーンズ流「大物メジャーリーガーが日本で成功する方法」

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 オレンジ色に輝くジャケットが、白、えんじ色、そして黒のジャンパーの中で際立っていた。沖縄・久米島での春季キャンプ、ホテル脇の浜辺で東北楽天ゴールデンイーグルスの恒例となっている朝の朝礼でのことだった。そのオレンジのジャケットを着ていたのが、アンドリュー・ジョーンズだった。だが、ジョーンズがカラフルな衣装を身にまとっていなかったとしても、彼の存在感は際立っていたことだろう。

昨シーズン143試合に出場し、リーグ優勝、日本一に貢献したアンドリュー・ジョーンズ。

 ジョーンズ以外の外国人選手も参加していたが、彼らはジョーンズのようにメジャーで434本ものホームランや、10年連続ゴールドグラブ賞などという輝かしい実績を残していたわけではない。

 これまで、彼のような実績を持った外国人選手は、日本独特の決まりごとを免除されることが多かった。現に、楽天の新外国人のケビン・ユーキリスは1週間遅れでのキャンプインとなり、彼のトレードマークであるヒゲもそのままでいいという許しを得ている。そのユーキリスでさえも、メジャー通算150本塁打、ゴールドグラブ賞は1回だけである。

 日本に来てから”AJ”という愛称を付けられたジョーンズは、自慢の打撃力を発揮するとともに、すぐに日本の環境にも順応していった。そして球団創設初のリーグ優勝、日本一に貢献。オフに新たに1年契約を結び、今季も楽天でプレイすることになった。

「最初に楽天と契約した時、多くの人が、私が日本を好きになれずに、1カ月もせずに帰ってしまうのではないかと予想していたと思うんです」と、キュラソー出身のジョーンズは語った。

「多くの人は、私が小さな島からやって来て、ここに来るまでどれだけ苦労してきたかを知りません。楽天と契約を交わし日本に来た理由は、チームの優勝に貢献したかったからなんです。私が若くして島を出てアメリカに渡った時、目標はメジャーに昇格し、そこでプレイをし続けることでした。それからずっと野球への熱意は変わっていません。私は野球を愛しているんです。違う国に行ったとしても、野球を続ける目標は変わりません」