若手投手陣の急成長でDeNAがセ・リーグの台風の目に!
「今年は優勝します」
沖縄県・宜野湾で行なわれている横浜DeNAベイスターズのキャンプで、中畑清監督がしばしば口にする言葉だ。キャンプ地である宜野湾市長の激励を受けた際や、地元少年野球チームへの挨拶、そして日々行なわれる練習終了後の囲み会見......。事あるごとに、「巨人を倒して優勝する」と、監督は言い続けている。
エースとしての期待がかかる2年目の三嶋一輝。
確かに、中畑監督といえば、これまでは過剰なまでのリップサービスで、報道陣やファンを楽しませてきた。就任1年目の2012年から、「優勝」という言葉を何度も口にしてきた。しかし、2012年は最下位、2013年も5位。優勝はおろか、Aクラス入りも果たしていない。
しかし今年は、本気度が違う。中畑監督の自信の根拠となっているのが、投手力の向上だ。昨季までのベイスターズは、打撃陣はリーグでも屈指の爆発力を持っていたが、投手力、特に先発陣は12球団でもワーストに近い戦力だった。だが、その先発の候補が、今年は監督の口から次々と出てくるのだ。
まずは、ドラフト1位の柿田裕太(21歳)、ドラフト2位の平田真吾(24歳)、ドラフト4位の三上朋也(24歳)のルーキー3投手。中畑監督は、3人が揃ってフリー打撃に登板した2月7日の練習後、「3人ともルーキーの雰囲気じゃない。実戦向きのタイプ」と評価し、「3人とも間違いなく使えるということがわかった」と喜んだ。
個々で言えば、いちばん評価が高かったのが平田で、「フォークがいい。しっかり抜けているし、ちゃんとコントロールできている。3人の中で一番使えるんじゃないかな」と話した。さらに三上に関しては、「左バッターの外スラ(外角からのスライダー)。あれはボールに見えるから、手が出ないんじゃないかな。即戦力と言われている以上の即戦力」。ドラフト1位の柿田に対しては、「去年はヤクルトのライアン(小川泰弘)が新人王を獲ったけど、柿田もハマのライアンでいけるんじゃない。マウンドで大きく見えるよね」と、最大級の評価を与えた。
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