2013.12.26

斉藤和巳「オレの連勝記録を破ったのが田中将大で良かった」

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • 繁昌良司●写真 photo by Hanjo Ryoji

斉藤和巳インタビュー(2)

2003年に16連勝、2005年には開幕15連勝を達成した斉藤和巳。

 7月29日、斉藤和巳は現役復帰を断念し、ユニフォームを脱ぐことを表明した。その会見から間もない8月2日、斉藤の偉大な功績が再びクローズアップされることとなった。楽天の田中将大が日本ハム戦で完投勝利し、開幕15連勝を達成。2005年に斉藤が打ち立てた開幕からの連勝記録に並んだのだ。それから1週間後の8月9日、ついに記録は抜き去られた。このことについて、斉藤はどんな思いを抱いているのだろうか。

 自分が引退を発表した直後だったと思うのですが、マー(田中将大)から連絡がありました。その時、「次(8月2日の試合)も勝ったら、新記録がかかった試合はホークス戦になるかもしれません」って言うから、「オレの記録を絶対に抜いてくれよ」っていう話をしました。もちろん、自分の記録が抜かれることは寂しいですけど、マーだから良かったというのはありました。あれだけすごいピッチャーに抜かれたことの気持ち良さがあります。結局、24連勝までしたんですから。15連勝の時に騒がれたことが恥ずかしいですね(笑)。でも、その連勝に関しては、僕は2回していますから(2003年に16連勝、2005年に開幕15連勝)。15連勝を2回達成したのは、実は僕だけなんです。誰か取り上げてくれないかなって、いつも待っているんですけどね(笑)。

 マーとは、嫁同士の仲がいいこともあって(斉藤の妻はスザンヌさん、田中の妻は里田まいさん)、何度か食事に行ったことがあります。だから、チームは違いますけど、まったく他人とは思えないところがあるんです。ただ、マーとはもともと親交があったんです。初めてマーと話をしたのは、アイツがまだ1年目(2007年)のオープン戦の時。楽天の選手4人ぐらいと食事に行くことがあったのですが、そこに彼もいたんです。その時に驚いたのが、周りが先輩ばかりだったのにもかかわらず、自分の意見や伝えたいことを物怖じせずはっきりと語っていたこと。こういう選手がこの世界でトップに行くんだろうなと。あの時に感じたことは、やっぱり間違いじゃなかったんだなって思いますね。