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それでも4位は選手のおかげ!? 高木監督「ビックリ語録」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 荒川祐史●写真 photo by Arakawa Yuji

 そして最近は、期待の若手・高橋周平をめぐる発言から目が離せない。

 8月1日の試合で高橋が満塁ホームランを打てば、「今日はスタメンじゃないと言ったけど、みんなが(周平を)出せ出せって言うから……。この先、ルナ(首位打者)を外してでも周平を出すわ(笑)」と手放しで喜び、翌日の試合でも高橋が二塁打を放つと、「1日1本打つだけでも大変なのにね。もうルナ(首位打者)はいらん。そのうち、(周平に)4番を打たす」と大絶賛。「ショートは周平? 今のところそれしかない。最後まで出したい」と語った。しかし、7日の試合で高橋が無安打3三振に倒れると、「アカン、明日は出さん」とあっさりと撤回。結局試合には出たが、2打席凡退のあとすぐに交代させた。

 こうして高木監督の発言を見てみると、監督というより熱烈な中日ファンのおじいさんに思えて仕方がない。ファンならば、こうした発言も理解できるのだが……。あるチーム関係者は、こう言って苦笑する。

「ファンサービスもあるのかもしれませんが、言わなくていいことまで言ってしまう。今年もポジショニングをめぐって井端(弘和)と口論になったことがありましたが、あれも面前で言うからあれだけの騒ぎになってしまったんです。本人に悪気はないと思うのですが……」

 若手の一部からは、「目指している野球がわからない」とまで言われてしまっている高木監督。ただ驚くべきは、こんな状況でありながらチームは崩壊せずに、3位と0.5ゲーム差の4位。クライマックス・シリーズ出場圏内に踏みとどまっていることだ。このことについては、素直に選手たちの忍耐力と能力に拍手を送りたい。そして高木監督には、スパーキー・アンダーソンのこの言葉を贈りたい。

「選手が試合を決めるようなエラーをしたとしても、監督はその選手を人前で批判してはいけない。選手にはいつも言っている。くだらない心配をしているのならオレが取り除いてやる。何も恐れるな。それで失敗したらすべて私の責任だ。私は26年間の監督経験で一度も選手を批判したことはない」

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