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それでも4位は選手のおかげ!? 高木監督「ビックリ語録」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 荒川祐史●写真 photo by Arakawa Yuji

 かつて、監督として3度ワールド・シリーズを制した名将スパーキー・アンダーソン(故人)を取材した際、「現役で好きな監督は?」と質問すると、「トニー・ラルーサ(当時・カージナルス)、ボビー・コックス(同ブレーブス)、ジョー・トーリ(同ヤンキース)」と答え、こう続けた。

「彼らは監督らしい話しぶりをするし、どんなことがあっても興奮しない。敵を欺(あざむ)くラインアップを作ることもしないからだ」

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 そしてラルーサのもとでプレイしていた田口壮氏は、現役時代にこんな話をしてくれたことがあった。

「トニー(ラルーサ監督)が考えたラインアップを見るのが毎日楽しみなんです。今日はこういう勝ち方がしたいんだなとか、何かしらのメッセージが必ず隠されているんです」

 監督と選手の野球観が通じ合った素敵なエピソードだと、感心したことを覚えている。同時に、監督とは自分の野球観に信念を持ち、誠実に向き合うことが大事なのだと感じた。

 もちろん、それは簡単なことじゃない。監督といえども所詮は人間。つい目の前の戦いに一喜一憂し、時には感情をむき出しにすることだってある。名将・野村克也監督は負ければボヤキ、楽天の星野仙一監督だって怒りを隠そうとしない。そして中日の高木守道監督もついつい本音が出てしまうのだ。

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