2013.04.27

中日・ルナ&楽天・マギー。新外国人が首位打者の理由

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • photo by Nikkan sports

セ・リーグ首位打者の中日・ルナ 開幕から1カ月が経った。両リーグの打撃成績を見ると、打率トップにはともに今シーズンからチームに加わった新外国人が座っている。セ・リーグは打率.388で中日のヘクター・ルナ。パ・リーグは.403で楽天のケイシー・マギーだ(成績は4月26日終了時点)。また、打率だけでなく打点でもトップ争いを演じるなど、中軸の役割をしっかり果たしている。一体、シーズン前に彼らの活躍を予想できた人はどれだけいただろうか。

 今シーズン、来日した新外国人で注目を集めていたのが、楽天のアンドリュー・ジョーンズ、ソフトバンクのブライアン・ラヘア、巨人のホセ・ロペスといった選手たちだ。ジョーンズはメジャー通算434本塁打の超大物だし、ラヘアは昨シーズンのオールスターに選出。ロペスも2006年にオールスター出場を果たし、マリナーズ在籍時(2004~2010年)はイチローとともにチームの中心選手として活躍した。しかし、現在打率トップのふたりはこれらの大物に比べると評価はそれほど高くなかった。

 昨シーズン、ルナはフィリーズで28試合に出場したが打率.226と低迷し、8月末にチームを解雇されている。マギーはブルワーズ時代の2010年に104打点を記録したが、その後は大きく調子を崩し、昨年もパイレーツ、ヤンキースで114試合の出場を果たしたが、打率.217に終わっている。ともにメジャー経験はあるが、ジョーンズ、ラヘアに比べれば、実績でだいぶ見劣りする。

 そうでなくても外国人選手は、日本の投手の配球やストライクゾーンに適応できず、苦労することが多いのに、ルナ、マギーのふたりは開幕から安打を重ね、打線を牽引している。いきなり日本野球に適応したふたりの特長はどこにあるのか、専門家に聞いてみた。

 まずはルナ。野球評論家の金村義明氏が注目したのは、柔らかさと強さを兼ね備えた身体能力の高さだった。

「どの球種、コースにも対応できる器用さがあって、しかも強い打球を打てる。スイングはいわゆるインサイドアウトで、広角に打てるからこれだけの打率を残せている」

 対戦相手のヤクルト・伊藤智仁コーチは読みのうまさを挙げた。

「同じ攻めが通用しないんです。一度打ち取った配球で勝負しても、次には必ず対応してくる。おそらく配球を読んで、どんな球で勝負してくるのかがわかっているような感じがします。変化球にも崩れないし、右方向にうまく打てるのも強みですね」