2012.10.29

【プロ野球】中日・山﨑武司が語る
「日本ハム巻き返しのキーマンは中田翔だ!」

  • 阿部珠樹●構成 text by Abe Tamaki
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

日本シリーズ第2戦で澤村から死球を受けて途中退場した日本ハムの4番・中田翔 ジャイアンツとファイターズの日本シリーズは、1戦目が8-1、2戦目は1-0と本拠地でジャイアンツが連勝を飾った。明日から舞台を札幌ドームに変えて第3戦が行なわれるが、ファイターズの巻き返しはあるのか。つい先日までクライマックス・シリーズ(CS)ファイナルでジャイアンツと死闘を演じていたドラゴンズの山﨑武司に、ここまでのシリーズを振り返ってもらい、3戦目以降の展開を予想してもらった。
 
 ジャイアンツが大差と僅差、違うパターンで連勝しましたが、1戦目の大差は弾みのようなもので、第2戦の1点差試合のほうが現在の両チームの力を表しているように思いました。初戦こそ8点を奪い大勝したジャイアンツですが、決して打線は好調とはいえません。2戦目は長野久義の先頭本塁打のあと、武田勝にほぼ完全に抑えられてしまった。しかし、CSファイナルでドラゴンズと最終戦までもつれる苦しい試合を勝ち抜いた勢いはまだ残っていて、それで連勝したようなところがあります。

 ただ投手は、1戦目に先発した内海哲也、2戦目の澤村拓一とも見事なピッチングでした。特に澤村は、シーズン終盤は不調でしたが、CSの好投できっかけをつかんだように思えますね。日本シリーズでも初回こそふたつの死球でピンチを作りましたが、阿部慎之助に一喝されたあとは目が覚めたようで、以降は安定した投球を見せました。

 澤村の好不調を測るバロメーターは、何といってもストレート。特に、ストレートをどんなフォームで投げるかに注目しています。澤村というピッチャーは、目一杯力を入れてストレートを投げ込んできますが、そういう時のストレートはあまり速く感じない。逆にフォームに力感がない時のほうがストレートの伸びがいいんです。球速表示では140キロ代中盤でも、打者の手元で浮き上がってくるように見えます。

 CSの第4戦に代打で出場して澤村と対戦した時、その日の調子からいっても配球からいっても100%ストレートというケースで、実際にストレートが来たんですが当てることができなかった。力感はなかったのですが、ストレートの質は最高だった。日本シリーズ2戦目の澤村のピッチングは、まさにCSを思わせる内容でした。