【ドラフト】即戦力を期待できる2012年ドラフトの隠し玉はこの4人! (2ページ目)
その秋吉と同じ大卒2年目の社会人投手、ヤマハの石山泰雅(182センチ、76キロ/右投右打)も注目のひとり。東北福祉大時代は先発、リリーフで安定したピッチングを見せていたが、社会人での2年間でさらにパワーアップ。コンスタントに145キロ前後をマークして、やはり先発、リリーフとフル回転の活躍を見せている。
全身をしなやかに連動させた無理のないフォームの持ち主で、この先トレーニングを積めば150キロも十分見込める逸材だ。同期入社の剛腕・武内仁志と競いながら、今年1年の成長カーブは著しく、今が伸び盛りといっていい。
プロ入りして1年間はファームで鍛え、常時140キロ後半のスピードとタテの変化球を習得すれば、今季、日本ハムのセットアッパーとして「陰のMVP」と評されるほどの奮投を続けた増井浩俊とイメージが重なる。
そして大学生から投手をひとり。大阪学院大の金田和之(183センチ、88キロ/右投右打)は、今春のリーグ戦から6試合連続完封を達成した関西学生球界随一の実力者といっていい。
金田の最大の特長はリリースの鋭さ。つまり、指のかかりが抜群なのだ。指にかかったボールは打者の手元に来ても回転が落ちない。ベンチやウェイティングサークルから見たらそれほどだいしたボールには見えなくても、打席で対戦してみると130キロ後半なのに思わずバットが遅れてしまう。まさにそんな実戦性抜群の球質。両サイドにきっちり投げ込める球筋も持っているし、カウントを稼げるカットボールを持っているのも大きな強みだ。テイクバックでの脱力から一転して猛然と腕を振ってくる姿は、日本ハムの森内がそのまま重なる。
だが、好事魔多し。好調を続けてきたのに、今秋リーグ戦の初戦で肩を痛めて、一時戦列を離れた。9月下旬に復帰したものの、コントロールが戻らず早々に降板。疲労が原因と伝えられているが、大事に至らぬことを祈りたい。
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