【ドラフト】即戦力を期待できる2012年ドラフトの隠し玉はこの4人!

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • 日刊スポーツ●写真 photo by Nikkan sports

サイドハンドから140キロ前後のストレートとスプリットで勝負するパナソニックの秋吉亮サイドハンドから140キロ前後のストレートとスプリットで勝負するパナソニックの秋吉亮 花巻東高の大谷翔平がメジャー挑戦を正式に表明するなど、2012年ドラフトもいよいよ目前に迫ってきた。大谷のほかにも、高校生では大阪桐蔭高の藤浪晋太郎、東福岡高の森雄大、大学生では亜細亜大の東浜巨(ひがしはま・なお)、さらに1年の浪人を経て巨人入団を夢見る菅野智之。

 投手陣に注目株が揃う今年のドラフト戦線だが、たとえば昨年のドラフトで5位指名ながら日本ハムの中継ぎのひとりとしてリーグ優勝に貢献した森内壽春のように、上位指名ではなくても即戦力として期待できる実力派はいないか。

 そこで今年のドラフト候補の中から、隠れた実力を持つ選手を挙げてみたい。

 まず投手では、社会人からパナソニックの秋吉亮(182センチ、76キロ/右投右打)。スリークォーターというよりはサイドハンドに近い。セットポジションのクイックモーションから140キロ前後の速球とスライダー、スプリットで勝負する珍しいタイプだ。

 高校時代は都立の足立新田、大学も千葉県大学野球連盟の中央学院大と、決して名門を歩んできたわけではないが、都市対抗のような大舞台でもまったく物怖じせず、むしろノビノビと腕を振って打者に挑んでいく投げっぷりのよさに将来を感じた。勝負どころでは胸元へ145キロ前後の速球を投げ込み、その後一転して、スプリットで打ち取る。

 手首を立ててサイドハンドで投げられる投手は、打者の手元で伸びたり、曲がったり、強いボールを投げられたり、そして何より故障が少ないのが大きな魅力だ。パナソニックでは先発登板が多いが、例えば終盤の1イニングを任せたとしたらどんなピッチングを見せるのか。リリーフの資質は十分にあると思う。

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