2012.09.21

【プロ野球】パ・リーグ天王山。
試合の命運を握る「吉川光夫VS中村剛也」に注目

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 青山浩次●写真 photo by Aoyama Koji

現在、パ・リーグ防御率ナンバーワンを誇る吉川光夫 各チーム残り20試合を切り、いよいよクライマックスの時が近づいてきた。セ・リーグでは、巨人が序盤のつまずきを忘れさせる強さで間もなく3年ぶりの優勝を決めようとしている。一方、混戦が続くパ・リーグの覇権の行方はまだ見えてこない。

 9月20日現在、日本ハムが一歩リードしているが、2位の西武とは2.5ゲーム差。さらに西武を2ゲーム差で追うソフトバンク。そんな中、今日21日から西武ドームで日本ハムと西武の首位攻防戦が始まる。結果によっては、日本ハムが一気に抜け出す可能性も、逆に首位交代もありえる、まさに天王山。日本ハムは最悪1勝2敗、追いかける西武は最低でも2勝1敗……そんな胸算用だろう。

 注目はなんといっても初戦。なかでも現在13勝を挙げ、リーグトップの防御率(1.66)、勝率(.765)を誇る日本ハムの吉川光夫と西武打線の対決に注目が集まる。初戦を若きエースで取ることができれば、2戦目には安定感十分のランディ・ウルフ、3戦目には売り出し中の中村勝が控えており、日本ハムは俄然優位に戦うことができる。

 逆に西武にしてみれば、現在6連勝中で、しかもここ9試合の先発ではいずれも自責点1以下という完璧な内容を誇る吉川を倒せば、追い上げムードが一気に高まり、3連勝も十分にありえる。パ・リーグの試合を中心に解説を務める野田浩司氏は次のように語る。

「吉川は交流戦終盤あたりから調子を落とした時期がありましたが、今はきっちりと持ち直して安定感は抜群。おそらく技術的な課題を修正してきたのでしょう。こういう投手はなかなか崩れません。逆に西武は、夏場に素晴らしい追い上げを見せて一気に首位に立ちましたが、ここのところ勢いがない。特に、打線が湿りがちです。吉川を倒すには、何とか僅差に持ち込み、自慢の攻撃力でワンチャンスをものにしたいところでしょう」