2012.04.18

【プロ野球】開幕3連敗で二軍降格。
エース・涌井秀章に何が起きたのか?

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

不調による二軍降格はルーキーイヤーの05年以来という涌井秀章 新垣渚(ソフトバンク)や山本昌(中日)、安藤優也(阪神)らのベテラン勢が復活を遂げ、野村祐輔(広島)、藤岡貴裕(ロッテ)といったルーキーたちも評判通りのピッチングを披露。ベテラン、若手がしのぎを削り合う2012年シーズンにあって、埼玉西武ライオンズのエース・涌井秀章がもがき苦しんでいる。

 涌井は5年連続開幕投手となった3月30日の日本ハム戦で、5回途中6失点でKOされると、続く4月7日のソフトバンク戦でも7回3失点で負け投手に。そして4月15日のオリックス戦でも3回4失点で降板すると、渡辺久信監督から「エースとして勝てるものを持っていない。もう一回作り直させる。このまま終わるか、1ランク上に行くか。すべてひっくるめて自分自身を見つめ直させる」と、無期限の二軍調整を命じられた。

 これまで最多勝2回(07年、09年)、沢村賞1回(09年)を獲得するなど、球界を代表する右腕に何が起きたのか?

 ライオンズのOBであり野球評論家の大塚光二氏は、「あくまでも個人的な意見」と前置きした上で、次のように語った。

「開幕から3試合を見ましたが、気になったのはセットポジションに入ってから急に調子が悪くなるということです。フォームも体が開き気味になり、力がうまく伝わっていない気がします。簡単に言えば、バランスが悪い。走り込み不足ではないかと指摘する声もありますが、涌井は誰よりも走り込む選手だし、それは考えにくい。もしかしたら、知らず知らずのうちに肘をかばっているのかもしれないですね」

 また、ライオンズの球団関係者は、肘痛による投げ込み不足を指摘する。

「今年のキャンプは例年以上に冷え込み、肘に不安のある涌井は十分な投げ込みができなかった。それがバランスを崩している大きな原因だと思います」

 昨年痛めた肘の影響は多少なりともあるかもしれない。だが、そもそも肘を痛めた原因は何だったのか? 別の球団関係者が「統一球の影響もあるかもしれない」と興味深いことを語ってくれた。