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菊池雄星が「これでダメだったらダメでしょ」と臨んだメジャー5年目 2つの欠点を改善して掴んだ二桁勝利 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

【プレーオフでの登板へ】

 背水の陣で臨んだシーズンで、菊池は自他ともに認める好成績を残している。実際に、最近の投球フォームは躍動感に溢れ、楽しんでいる印象もある。多少の時間はかかったが、こんな成功の仕方もあるのだろう。

 今季、大谷翔平、千賀滉大に次いで二桁勝利を挙げた3人目の日本人投手になった菊池には、プレーオフでの登板のチャンスも見えてきている。ブルージェイズは現在、ワイルドカード圏内に入っており、上位進出の夢は膨らむ。

「(今後の登板機会でも)理想は勝っている状態でバトンを渡すこと。とにかく勝てるチャンスを残して、バトンを渡したい。先を考えずに、1球1球全力で投げていきたい」

 二桁勝利はひとつの到達点だが、大事なのはまだまだこれから。9月25日のタンパベイ・レイズ戦は4回3失点で勝敗がつかなかったが、再び前を見据えた菊池の視界に、さらに楽しみなステージがもうすぐ入ってこようとしている。

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