鈴木誠也の復活で大繁盛? カブスファン御用達のタイ料理屋の一番人気「Spicy Suzuki」を食べてきた (2ページ目)
モチモチの太麺にスパイシーな味つけが食欲を刺激する「Spicy Suzuki」この記事に関連する写真を見る
【Spicy Suzukiの味は?】
そんななかでも、やはり目を引くのは選手名シリーズだ。技巧派右腕のカイル・ヘンドリックスの決め球にちなんだ「Hendricks' Changeup」はピリ辛の牛肉炒めで根強い人気を誇る。チキンを甘辛く揚げた「Nico's Chicken」は、遊撃手のニコ・ホーナーの「甘いマスクに由来している」とコージーさんは言う。
ほかにも、過去カブスに在籍した選手のメニューも存在しており、2020年シーズンまでシカゴでプレーしたダルビッシュ有(現・パドレス)の愛称を冠した「I Love Youuuuu」も人気メニューのひとつ。パットシーユーというタイ料理と発音が似ていることから拝借したという。
そしてオーナー曰く、この店の一番人気メニューが鈴木誠也の名前を用いた「Spicy Suzuki」だ。青唐辛子をきかせたソースとモチモチ食感の太麺がほどよく絡み合う一品で、その名のとおりピリッとしたスパイシーさがクセになる。
このメニューが登場したのは、鈴木がカブスに移籍し開幕を迎えた昨年4月のこと。大型ルーキーのデビューとあって、コージーさんはこの機会を逃すまいと、何度も試作を重ね「Spicy Suzuki」を開発したという。
「彼の"パンチ"溢れる打撃から、ガツンと来るこのメニュー名を思いついたんだ。我ながらいい名前だと思うよ」
昨年、開幕2戦目にホームランを放ち、プレイヤー・オブ・ザ・ウィークに輝くなど期待どおりの活躍を見せると、メニューへの注文も殺到。予想を上回る売り上げを記録したという。メニューの人気は今年も健在で、毎日オーダーが絶えない状況だ。そしてコージーさんはこう笑顔で語る。
「いつか本人が食べてくれたら最高だよ」
はたして、その日は訪れるのだろうか。いずれにしても、鈴木誠也の2年目シーズンが無事に進むことを祈るばかりだ。
著者プロフィール
Saku Yanagawa (サク・ヤナガワ)
アメリカ・シカゴを拠点にするスタンダップコメディアン。2021年経済誌『フォーブス』の選ぶ「世界を変える30歳以下の30人」に選出。年間50試合以上をスタジアムで観戦するほどのシカゴ・カブス・ファン。
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