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鈴木誠也の復調の理由は「ボール球にも手を出すようになった」こと? 地元記者は「改善すべき課題」も指摘

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by AP/アフロ

 MLBのシーズン後半戦が始まってから、鈴木誠也(シカゴ・カブス)の打撃が再び勢いに乗っている。

 左手薬指の捻挫で5月末から長期離脱していた鈴木は、復帰直後の7月4日(現地時間:以下同)に第5号のランニングホームランを、翌5日にレフトへの第6号2ランホームランを放つなど劇的に復活。その勢いは止まらず、オールスターブレイクが明けた後半戦の初戦(対フィリーズ戦)には5打数4安打2打点1四球をマークした。そして、26日の本拠地でのパイレーツ戦では、あわや場外というレフトへの超特大第8号ソロ弾を打っている。

7月26日に特大の8号本塁打を放った鈴木7月26日に特大の8号本塁打を放った鈴木この記事に関連する写真を見る 鈴木は7月、21試合に出場して80打数23安打、4本塁打9打点4四球でスラッシュライン(打率/出塁率/長打率)は.288/.321/.475。OPSは.796と、4月の.934に次ぐいい数字を残した。

 現地メディアは鈴木の復帰を大歓迎している。スポーツメディア『ジ・アスレチック』は8日、「鈴木はカブスのスタメンに戻ってから、彼がいかに優れているかを示した」という特集記事で、鈴木の復帰2試合を詳細に振り返った。

「鈴木は月曜日(7月4日)の最後の打席でランニングホームランを打った。それ自体エキサイティングだが、どうしてそれができたのかが重要だ。カウント2-2から、鈴木は非常に攻撃的だった。相手投手のジョッシュ・ヘイダーが投じた95.5マイル(約153キロ)の最速球を捉え、打撃速度109.5マイル(約176キロ)で左中間のフェンスに直撃させた。

 火曜日(7月5日)の鈴木はさらに印象的だったかもしれない。5回2-2の同点、走者二塁という場面。鈴木は初球をレフトに引っ張ると、355フィート(約108メートル)のライナーでフェンスを越えさせた。一見するとあまり驚きはないかもしれないが、その球がどのコースに投げられたかを見れば、いかにスペシャルだったかがわかるはずだ。スタットキャスト(分析ツール)によれば、ホームベースの中心から約1.42フィート(約43.3センチ)も(右に)離れていた。右打者がこれだけ内角の球をホームランにしたのは、2018年以降では(鈴木を含めて)3人しかいない。鈴木の能力はチームメイトですら驚かせる」

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