ファン、雄星、翔平、プロ野球へ。
イチローから現役最後のメッセージ (10ページ目)
―― 日米で活躍される選手は、まず甲子園に出て活躍して、プロ野球に入って活躍して、そしてメジャーに挑戦という流れがあると思うんですけど、ご自身の経験を振り返って、もっとこんな制度であればメジャーに挑戦しやすかった。もしくは日本プロ野球に残ってもっとやりたかったというのは。育成制度とかもあわせて、こういう制度であればいいなというのはありますか。
「制度に関しては、僕は詳しくないんですけど......でも日本で基礎をつくる、自分が将来MLBでプレーするための礎をつくるという考え方であれば、できるだけ早くというのはわかりますけど、日本の野球で鍛えられることってたくさんあるんですよ。制度だけに目を向けるというのはフェアじゃないかなと思いますね」
―― 日本の野球で鍛えられたことというのは。
「基本的な基礎の動きって、メジャーリーグの選手より、日本だったら中学生レベルの方がうまい可能性がありますよ。それはチームとしての連携もあるじゃないですか。そんなこと言わなくてもできますからね、日本の野球では」
―― 大谷選手との対戦がかなわなくなって、対戦を楽しみにしていたのですが、イチローさんはいまも、大谷投手と対戦したかったという思いはあるでしょうか。
「翔平との対戦は残念ですけど、できれば僕がピッチャーで翔平がバッターでやりたかったですね。そこは誤解がないようにお願いします」
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