2017.12.05

ヤンキース脱落にみる大谷翔平の志向から
「地味な2球団」が本命に浮上

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

“日本のベーブ・ルース”がメジャーに挑戦する──。

 ポスティングシステムを通じてMLBに挑戦することが決まった大谷翔平の動向は、今オフのメジャー全体でも最大の注目ポイントであり、かなり早い段階から「ヤンキースこそが最有力候補」と言われ続けていた。

11月11日に米大リーグへ挑戦する意向を表明した大谷「大谷のヤンキース行きは不可避の結論に思える」

 11月21日には、ニューヨーク・デイリーニューズ紙がそんなタイトルのコラムを発信した。このような論調の記事は他にも多く、筆者の周囲の記者たちも9割以上が「結局はヤンキースだよ」と、したり顔。まだシーズン中だった9月には、オリオールズのダン・デュケットGMさえも、冗談めかした口調で同じようなことを述べていた。そんな空気を感じ取り、少なくともニューヨークの人々は、大谷のヤンキース入りを信じて疑わなかっただろう。

 ヤンキースには、松井秀喜、黒田博樹、イチロー、田中将大といった多くの日本人スター選手が所属してきた歴史があり、DH制度のあるア・リーグのチームであることも、”二刀流”の継続に有利なのは確かだ。さらに、本拠地のヤンキー・スタジアムはライトスタンド側が狭く、左打者のホームランが出やすいことも交渉の好材料になると見られていた。