高橋尚成がMLBプレーオフを分析。カブス、ドジャースより強いのは? (2ページ目)
また、同じブルペン陣にはトニー・ワトソンという投手もいます。彼とはパイレーツ時代に一緒にプレーしたことがあり、左の変則ながらパワーがあり、1イニングを任せられるピッチャーです。彼の存在もベンチにとっては心強いと思います。
ドジャースの打者で注目しているのは、コーリー・シーガーです。今季「2番・ショート」として活躍し、彼がケガで離脱したときにはチームも調子を落とすなど、なくてはならない存在になっています。彼の働きというのも、ドジャースにとっては重要になるでしょうね。
昨年のワールドチャンピオンのカブスは、地区優勝を果たしたものの「本物の強さ」を感じません。ポストシーズンに入ってからチームが一気に変わることもありますが、ピッチャー陣が不安定で、守り切る野球を実践するのは難しいと思います。
ワイルドカードに出場するダイヤモンドバックスとロッキーズですが、力的にダイヤモンドバックスがリードしている気がします。先発にはザック・グレインキーという大黒柱がいて、7月中旬にデトロイト・タイガースから移籍してきたJ・D・マルティネスもチームにフィットしており、波に乗ると怖いなという印象があります。
またダイヤモンドバックスには、私がエンゼルス時代にバッテリーを組んだジェフ・マシスと、クリス・アイアネッタというふたりのキャッチャーがいます。
マシスはインサイドワークに長(た)け、1点を守り切るリードができる"キャッチャーらしいキャッチャー"です。一方のアイアネッタは意外性があり、「そこでそういう球を投げさせるの?」というリードをしてきます。バッティングもよく、まさに"打てる捕手"という印象です。このふたりを、かつて日本のヤクルトでプレーした経験を持つトーリ・ロブロ監督がどう使い分けて起用するのか。采配にも注目ですね。
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