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中日再建の秘密兵器か。
大塚晶文コーチ兼スカウトが米国で「宝探し」 (3ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text & photo by Asa Satoshi

 これに加え、外国人選手が日本でやっていく場合、指導者との関係も重要になってくるという。

「日本でうまくいかなかった選手は、野球以外の部分で未熟なところがあったりします。慣れない環境で仕方ない面はあるんですけど。そういう面でも僕は選手にアドバイスできますからね。もちろん、僕が推した選手が活躍するかどうかは、100%はわからない。ケガなどもありますから。でも、日米を通してプロでやってきて思ったことは、最低限のところで真面目だったり、一生懸命取り組んだり、そういう選手は成功すると思います。

 よくアメリカの選手はドミニカをはじめ、ラテン系の選手に比べてハングリーさに欠けるという人もいますが、そんなことはありません。人によりけりです。女房や子どもを抱えたマイナーの選手は、家族にどうやっていい暮らしをさせようか、みんな必死ですよ。こっちではメジャー経験がなければ、日本の育成選手以下の待遇でやっている選手も多い。だから、アメリカ人でも日本でプレーしたいというヤツはいくらでもいますよ」

 大塚は、来日を熱望する選手は、ある種の共通点があると言う。

「30歳近くの選手で、メジャーに上がれそうで上がれない。あるいは、メジャーと3Aとの間を行き来している選手ですね。やっぱり球団も選手を獲ったら5、6年はじっくり育ててメジャーに上げようという考えを持っています。だから、20代後半というのはひとつのボーダーですね。ここでメジャーに上がったり、上がれなかったりして、自分の実力もわかるようになる。自分はメジャーでは通用しないな、とか。そこで日本が選択肢に入ってくるんです。そういう選手のなかで、日本でやれそうな選手を探すのが僕の仕事です。

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