中日再建の秘密兵器か。
大塚晶文コーチ兼スカウトが米国で「宝探し」 (2ページ目)
スカウトといっても、あくまでコーチとしての立場を踏まえてなので、現場で選手を見て調査するにとどまっている。それでも、スタンドからではなく、フィールドからの目線で所属するチームのみならず、ほかの15球団(パシフィック・コーストリーグ)の選手を見ることができるメリットは計り知れない。大塚は自身の"スカウティング活動"について、こう語る。
「もちろん、選手に直接声をかけたりはしないですよ。ただ、何人かの選手は『日本でやりたい』って向こうから言ってきます。なかにはエージェントの連絡先を持ってきたりしてね(笑)。もうバンバン来ますよ」
では、どのような視点で選手を見ているのかと聞くと、少し間をおいて、こう答えてくれた。
「成績もありますけど、こっちには日本人にない体格、能力を持った選手が多いですから。そういう選手を探しています。あとは性格ですね。まじめに練習するのかどうか。本当に日本でやりたいのかも重要なことです。そういう点では、自分のチームの選手については、性格はすごくわかりますよね。
ブルペンで登板のコールがかかった後、どういう準備をするのか、そのルーティンとかも見ます。彼らは気づいてないでしょうけど、僕ら指導者の目に届いていないと思っているときの様子もちゃんと見ているんですよ。結果がいいとき、悪いとき、その後の態度、練習ぶりなんかも参考にします。なにしろキャンプからずっと見てますから、だんだんわかってきます。それに、一緒にいると故障歴も知ることができるし、野球以外のこともわかるんです。例えば、奥さんがどう考えているのかとか、子どもができたとかね......。本人が行きたくても家庭の事情も絡んできますから」
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