カブス上原浩治の新ポジション。
「スーパーユーティリティ・リリーバー」とは? (2ページ目)
デービスは2015年にロイヤルズが世界一に輝いたときのクローザーで、2014年以降の3年間で防御率1.18という安定した数字を残しています。また、この3年間で打たれたホームランはわずか3本。チャップマンの抜けたカブスにとって、とても頼りになる絶対的な守護神です。
一方、ロンドンは今年7月にチャップマンが移籍してくるまでクローザーを務め、その期間は防御率1.95という好成績をマーク。ストロップも7月まではセットアッパーとして8回のイニングを託されていました。また、今シーズン36イニングを投げて被打率.123を記録した新人のカール・エドワーズ・ジュニアも成長著しいので、ブルペンの補強は順調に進んでいると言えるでしょう。
しかしながら、ゲーム終盤を担うデービス、ロンドン、ストロップはいずれも右投手。リリーフ左腕として重宝していたウッドがFAとなり、同じく左腕のモンゴメリーも先発に転向するので、左バッターに対処できる信頼厚いピッチャーが手薄でした。そこで、目をつけたのが上原投手です。
ご存知のように、カブスの社長を務めるセオ・エプスタインは、2002年から2011年にかけてレッドソックスのGMを務めた人物。エースのジョン・レスターをはじめ、ベテランのジョン・ラッキー、そして主軸のアンソニー・リゾもかつてはレッドソックスに在籍し(リゾは傘下でプレー)、いずれもエプスタインがよく知る選手たちです。もちろん、上原投手もそのひとり。彼の特徴は十分に把握しています。
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