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68年ぶりインディアンスか、
108年ぶりカブスか。歴史的戦い始まる (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 カブスにとってうれしいニュースは、4月7日の開幕3戦目に左ひざのじん帯断裂で今季絶望と言われていたカイル・シュワーバーがDHで出場できそうとのこと。昨年大ブレイクした左のパワーヒッターの復帰は、インディアンスのリリーフ陣にとって脅威となるに違いありません。

 そして、もうひとつの見どころは「若い選手たちの競演」です。インディアンス、カブスともにレギュラーの半数以上が20代。そのなかでも注目すべきは、インディアンスのフランシスコ・リンドーアと前述したカブスのバエズでしょう。

 インディアンスの3番を打つリンドーアはポストシーズンで打率.368をマークするなど、低迷している打線のなかで孤軍奮闘の活躍ぶりでした。リンドーアとバエズは、ともにプエルトリコ出身。リンドーアは22歳・ショート、バエズは23歳・セカンドと、非常に似たタイプ同士のバトルは必見です。

 カブスは今季メジャー最多の103勝をマークしましたが、2000年以降でシーズン100勝以上を挙げた球団は15チームあります。そのうち、ワールドチャンピオンに輝いたのは、2009年のニューヨーク・ヤンキースだけ。松井秀喜選手がワールドシリーズMVPに輝いたシーズンです。それ以外の14チームは、すべて負けています。

 はたして、112回目のワールドシリーズを制するのは、68年ぶりのインディアンスか、もしくは108年ぶりのカブスか――。メジャー史に残る頂上決戦から目が離せません。

著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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