球団記録タイの14勝目。前田健太は新人王レースでいま何番手? (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 しかし、7月30日のニューヨーク・メッツ戦で悲劇に見舞われました。左手親指のじん帯断裂という重症を負い、今シーズン絶望となったのです。これで、彼の新人王の夢は断たれてしまいました。

 そしてもうひとりは、セントルイス・カージナルスのアレドミス・ディアス。彼も96試合の出場で打率.312・14本塁打・57打点と、すばらしい成績を残していました。しかし、7月31日のマイアミ・マーリンズ戦でデッドボールを受けて左手親指を骨折。それ以降ずっと故障者リストに入っており、9月中旬に復帰予定ではあるものの、ディアスも新人王レースから脱落したといえるでしょう。

 では一方、前田投手以外のナ・リーグ新人投手の成績はどうなのか――。

 まず先発陣では、3人のピッチャーが新人王レースに名乗りを挙げました。ひとり目は、ニューヨーク・メッツのスティーブン・マッツ。昨年6月にデビューした25歳・左腕は今シーズン、開幕から2ヶ月間で7勝1敗・防御率2.28とすばらしい成績を残しました。しかし、6月以降の成績を見ると、2勝7敗・防御率4.21。夏場以降、ガクッと調子を落としてしまったのです。

 8月14日のサンディエゴ・パドレス戦では、8回途中までノーヒットノーランという今季最高のピッチンを見せたのですが、その試合で左肩に違和感を訴えて故障者リスト入り。今シーズン中に復帰できるか未定ですが、現在9勝8敗・防御率3.40という成績に落ち着いており、序盤ほどの勢いはなくなったと言わざるを得ません。

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