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ナ・リーグ頂上決戦。「奇跡」のメッツと「呪い」のカブス、その行方は? (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 その後、1986年に2度目の世界一に輝いたときも、「奇跡」が生まれました。ボストン・レッドソックスとのワールドシリーズ第6戦、延長10回に2点のビハインドを負う展開で、ツーアウト&ランナーなし。そんな危機的状況から3連打と相手のエラーで同点に追いつき、さらに相手一塁手のまさかのトンネルでサヨナラ勝ちを収めたのです。そして第7戦も勝って、17年ぶりに頂点を掴み取りました。

 一方、カブスの歴史はまさに、「メッツと真逆」とも言えるでしょう。いつも大事なところでありえない出来事が起き、悲劇的な負けを喫しているのです。

 1984年のリーグチャンピオンシップシリーズでは、サンディエゴ・パドレス相手に2連勝し、リーグ制覇に王手をかけました(当時は5回戦制)。しかしその後、2連敗でタイとなった第5戦で、カブスは序盤からリードしていたものの、7回に一塁手が平凡なゴロをトンネルして同点に……。そしてその後も失点を重ね、リーグ優勝を逃してしまいました。

 さらに2003年のリーグチャンピオンシップシリーズでも、悲劇は生まれます。3勝2敗で王手をかけたフロリダ(現マイアミ)・マーリンズとの第6戦、カブスは念願のリーグ優勝まで残りアウト5個まで迫りました。しかし、観客にファウルフライを妨害されたことがキッカケとなり、そこからガタガタと崩れて逆転負け。そして第7戦も敗れて、またも夢は叶いませんでした。

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