藤川球児、新天地レンジャーズで「一発逆転」の可能性は? (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 新天地となったレンジャーズで藤川投手は、リリーフ陣の主軸になることが当面の目標でしょう。すでにクローザーのポジションは、ドミニカ出身の豪腕ネフタリ・フェリスが務める予定です。2010年に40セーブ、2011年に32セーブをマークしたフェリスは、2012年に先発に転向しました。しかし、右ひじを痛めてトミー・ジョン手術を受けることになり、昨年ようやくカムバックを果たしたのです。全盛期のストレートの勢いも戻り、シーズン残り2ヶ月間だけで13セーブをマークしました。

 ただ、レンジャーズにとって今シーズン一番の問題は、中継ぎ投手の不足です。昨年のレンジャーズは、7回終了時点でリードした試合の成績が50勝7敗(勝率.877)。この勝率は、ア・リーグで下から3番目に低い数字だったのです。つまり、8回を投げるピッチャーが不足していたため、何度も逆転を許してしまったのです。

 レンジャーズにとって今年のキャンプの最大のテーマは、「8回に誰が投げるのか?」ということに尽きるでしょう。現在、その最有力候補と言われているのは、28歳右腕のタナー・シェパーズです。2013年にア・リーグ5位タイの27ホールドをマークしたシェパーズは、中継ぎ投手として欠かせない存在でした。しかし昨年、ダルビッシュ投手に代わって開幕投手を務めたところ、まったく結果を残すことができず、さらに右ひじの炎症によってシーズン後半を棒に振ることになりました。

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