2013.02.22

【MLB】日本人投手、2年目のジンクスはいかに?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by Getty Images

リラックスした表情でノックを受けるメジャー2年目のダルビッシュ有 2月中旬になって各球団がキャンプインし、ようやくメジャーリーグのニュースを多く目にするようになりました。やはり気になるのは、「昨年活躍した日本人メジャーリーガーが、今シーズンどのぐらい飛躍できるか?」でしょう。そこで今回は、2013年も期待される3人の日本人投手を取り上げたいと思います。

 まずは昨シーズン、メジャー1年目で16勝を挙げたダルビッシュ有投手から触れましょう。昨年オフにFAのライアン・デンプスターがボストン・レッドソックスと契約したことで、今シーズンのテキサス・レンジャーズの先発陣は、マット・ハリソン、ダルビッシュ有、デレク・ホランド、そしてリリーフから再転向するアレクシー・オガンドの4名が中心となります。昨シーズンの成績を見てみると、ハリソンが勝利数(18勝)と防御率(3.29点)でチームトップ。また、セイバーメトリクスによる選手の総合評価指標『WAR(※)』でも、ジャスティン・バーランダー(デトロイト・タイガース)とデビッド・プライス(タンパベイ・レイズ)に次ぐア・リーグ3位の『6.2』を残しました。

(※)WAR=各ポジションの平均選手と比べ、その選手がどのぐらいチームの勝利数を上積みしたかという指標。平均的な選手は『WAR=2.0』

 しかしながら今シーズン、レンジャーズがエースとしての役割を求めているピッチャーは、ダルビッシュ投手だと思います。というのも昨シーズン、ダルビッシュ投手の成績は勝利数(16勝)、防御率(3.90点)でハリソンに届かなかったものの、奪三振数(221個)はチームトップ。1試合平均10.4個という驚異的な奪三振率を残しました。さらにハリソンが被本塁打22本に対し、ダルビッシュ投手は14本しか打たれていません。打球が良く飛び、ホームランの出やすい球場を本拠地とするレンジャーズにとって、この数字は非常に重要なポイントとなります。よって、打たせてアウトを稼ぐハリソンより、バットに当てさせない豪腕タイプのダルビッシュ投手のほうが、メジャーでは『エース』と呼ぶに相応しいのです。

 昨シーズンのダルビッシュ投手を振り返ると、前半は制球に苦しんだものの、後半は尻上がりに調子を上げました。特にレギュラーシーズン終盤の先発8試合では、5勝1敗・防御率2.35という好成績。しかも、1試合で平均1.8個しかフォアボールを与えていない見事な内容でした。

 さらに注目すべきは、チームの方針により、29試合の先発登板で191イニング3分の1しか投げていない点です。その結果、投球過多による疲労もなく、今シーズンは開幕から全力で投げられると思います。このあたりも、ダルビッシュ投手が昨シーズン以上に好成績を残すと予想される理由ではないでしょうか。