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【MLB】ウインターミーティングで大人気。
各球団が期待する松坂大輔の「未来」 (2ページ目)

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • ロイター/アフロ●写真 photo by REUTERS/AFLO

「我々の補強は先発投手だけ。その中に松坂の名は入っている。我々の球団にもトミー・ジョン手術をした投手がいる。その経緯を見れば、術後2年目に本来の投球に戻るのが大半だ。今季は彼にとって不本意だったと思うが、すでに球速は以前のように戻ったことは確認できた。復活への目安として考えていいと思っている」

 こう語ったのは、パドレスのジョシュ・バーンズGM。具体的なポイントを挙げながらラブコールを送ったところに、単なる社交辞令ではないことを表していた。

 パドレスの他にも興味を示したのがカブス。球団社長のセオ・エプスタインは、松坂がレッドソックスに入団した時にGMを務めていた人物だ。 「状態さえ戻れば力はある」と考えているのは容易に想像できる。また、ナショナルズも関心を示していると言われ、松坂の代理人を務めるスコット・ボラス氏も、「体調面など状態は万全だ。FA市場で先発投手のニーズは高く、松坂もその中に入っている。パドレスに限らずどの球団とも平等に話し合っている」と、複数の球団と交渉が進んでいることを明かした。

「特定球団の希望はないです。早く契約を決めたいという焦りもないです」

 松坂は自主トレの地、ロサンゼルスで淡々と語ったが、状態が安定してきた右ひじにようやく手応えを感じはじめている。そして、何よりも勤続疲労がたまっていた部位をリフレッシュできたことも大きかった。

 トミー・ジョン手術は、完全な状態に戻るまで術後16カ月から20カ月が必要と言われている。松坂の場合、来年のキャンプイン直前の2月10日にちょうど術後20カ月を迎える。ここに各球団の松坂に対する期待が込められている。

 過去、2年間のスパンで33勝以上(07年15勝、08年18勝)を挙げた日本人投手は松坂だけ。あの輝きを取り戻す時が近づいているようだ。

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