2012.10.24

【MLB】ワールドシリーズを制するのは、タイガースか、ジャイアンツか?

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

エースのジャスティン・バーランダーはタイガースを28年ぶりの世界一に導けるか【2012年ワールドシリーズ展望】
デトロイト・タイガース対サンフランシスコ・ジャイアンツ

 いよいよ10月24日(現地時間)から、メジャーリーグの頂点を決める『第108回ワールドシリーズ』が開幕します。今年の対戦カードは、デトロイト・タイガース対サンフランシスコ・ジャイアンツ。この顔合わせは、実に新鮮な感じがします。

 タイガースのレギュラーシーズンは、ア・リーグ中地区を制したものの、リーグ全体では14球団中7位という平凡な成績(88勝74敗)でした。しかしポストシーズンに入ると、タイガースは驚異的な強さを発揮。ディビジョンシリーズでオークランド・アスレチックスを3勝2敗で退けると、リーグチャンピオンシップシリーズではニューヨーク・ヤンキース相手に破竹の4連勝と、負けなしの「スイープ」で6年ぶり11度目のリーグ優勝を果たしたのです。

 一方、ジャイアンツの勝ち上がり方も、驚きの連続でした。最大のライバルであるロサンゼルス・ドジャースを破って西地区を制したジャイアンツは、ディビジョンシリーズでシンシナティ・レッズと対戦し、0勝2敗に追い込まれながら3連勝。さらにリーグチャンピオンシップシリーズでも、昨年の王者セントルイス・カージナルスに1勝3敗から3連勝したのです。まさに崖っぷちから奇跡の連勝を成し遂げ、2年ぶり22回目のリーグ優勝に輝きました。

 タイガース、ジャイアンツ、両者はともに長い歴史と伝統を持つチームです。タイガースは1901年のア・リーグ創設と同時に加わり、草創期には『球聖』タイ・カッブをはじめ、多くの大スターを輩出しました。対するジャイアンツも1883年にナ・リーグに加盟し、1900年代前半には本拠地ニューヨークで黄金時代を築き上げた名門です。しかし、ともに100年以上の歴史があるのに、ワールドシリーズで対戦するのは初めてのことなのです。

 今年のワールドシリーズ最大の見どころは、やはりプレイオフで大活躍したタイガースの先発投手陣ではないでしょうか。プレイオフ9試合に先発した4人(ジャスティン・バーランダー、ダグ・フィスター、アニバル・サンチェス、マックス・シャーザー)は防御率1.02を記録し、合計62イニングを投げて奪った三振は66個と、突出した数字を叩き出しています。中でもエースのバーランダーが絶好調で、レギュラーシーズン終盤から直近の試合まで7試合に先発し、7勝0敗・防御率0.69・被打率.181と、まったく手のつけられない絶対的な強さを発揮しています。