【MLB】残留か、放出か。スーパースター、A・ロッドの厳しい現実

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by Getty Images

ポストシーズンで精彩を欠いたアレックス・ロドリゲス。特に右投手に対しては17打数無安打と散々な内容だったポストシーズンで精彩を欠いたアレックス・ロドリゲス。特に右投手に対しては17打数無安打と散々な内容だった ワールドシリーズ第1戦がサンフランシスコで行なわれた現地10月24日、ニューヨークのヤンキースタジアムでは、ジョー・ジラルディ監督のシーズン総括会見が行なわれた。その席上でジラルディ監督はきっぱりとこう言った。

「来季の三塁手のレギュラーはアレックス・ロドリゲスだ」

 ロドリゲスはポストシーズンで2度も代打を送られるなど、短期決戦で不振を極めた。タイガースに4連敗を喫したリーグチャンピオンシップでは打率1割1分1厘、本塁打0、打点0と散々な内容だった。メジャー最高額となる3000万ドル(約24億円)の年俸をもらうなど、ジーター不在のチームを牽引していかなければならない立場でありながらも成績はふるわず、そればかりでなくとんでもない失態も犯している。

 現地10月13日、タイガースとの第1戦の8回、代打を送られたロドリゲスはベンチに下がると、ボールボーイにある使命を託した。

「ダグアウト上で観戦する女性に『ロドリゲスから』と伝え、ボールに携帯の電話番号を書いてもらって来てくれ」

 前代未聞の試合中の公然ナンパである。このニュースを16日付けですっぱ抜いたニューヨーク・ポスト紙によれば、女性は33歳の水着モデルで、実際に携帯番号をボールに書いて渡したという。現在、ロドリゲスは独身の身ではあるが、試合中、しかもポストシーズンを戦う中での軽率過ぎる行動に、チームの士気は完全に下がった。

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